刑事訴訟法の基本判例

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タイトル 

日付 東京高裁S44.6.20

事案の概要・経緯 
 被告人ら二人がホテルの同じ部屋に泊まる。その二人が大麻所持との情報を受け、その五階待合室にいたそのうちの一人に職質、所持品を任意に検査すると、大麻発見、現行犯逮捕
 逮捕された本人、ホテルの自室にある所持品を携行したいと申し出る。
 捜査官、その部屋で逮捕に伴う捜索を実施
 そこでも大麻発見
 戻ってきた被告人にその大麻について聞くと、自分のものと認めたので緊急逮捕

一審 捜索は220に適合しないので、違法な捜索、憲法35条違反、大麻等の証拠能力がないので、無罪

判旨 破棄自判 有罪
 220-1-2で逮捕に伴う令状によらない捜索差押を許容するのは、逮捕の現場には被疑事実に関する証拠物が存在する蓋然性が極めて強く、逮捕に付随する捜索差押さえである限り通常、捜索令状発付の要件を充足するといえる上、逮捕者の安全確保や証拠の散逸・破壊防止の必要があるからである。
 本件の場合は、「逮捕の場所」から時間的場所的且つ合理的な範囲を越えた違法なものであると断定できない

解説・関連情報 
 捜索差押さえのできる範囲 被疑者の同一管理権の及ぶ場所のみ

刑事訴訟法重要判例

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